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現代を斬る~時評と考察

世相を描いた文章と雑談から、政治と宗教の現実を読み解き、考察のヒントを探ります。

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格差社会の影

blackswan
TPPと消費者の代償
原発とブラックスワン

  …イデオロギーと利害が極めて悪辣に結びついた。なかにはソ連の社会制度の崩壊から誤った教訓を引き出した者もいた。振り子は、あまりにも政府が過剰だったソ連側から、あまりにも政府が過小なアメリカ側へと振れた。規制撤廃が企業の利益のために主張され、それは、規制が環境、安全、健康さらに経済それ自体の保護や改善にひときわ役に立っていたときでさえ例外ではなかった。

  しかしこのイデオロギーは偽善的であった。自由放任主義経済の強力な支持者の中でも、特に銀行家は、市場の「自由」化と規制撤廃を掲げるサッチャー・レーガン時代当初から、グローバル経済で繰り返される大きな特徴となった政府からの何千億ドルもの緊急財政援助を、無上の喜びとともに受け取ったのだ。

  アメリカの政治制度は、金銭によって荒廃させられている。経済的な格差は政治的な格差を引き起こし、政治的格差はますます経済的な格差を拡大させる。実際にピケティの主張は、税引き後の収益率を経済成長よりも高く維持する資産家たちの能力に基づいている。資産家たちは、政治的手段によって、必ず収益率を高く維持できる結果を生むようなルールを設計しそれをやってのけているのだ。

  こうして企業助成は増加し、貧しい人々への福祉は削減される。困っている人々への栄養補給は削減しても裕福な農場主への補助金は維持される。メディケイド(低所得者向け医療扶助給付)を制限しながら、製薬会社には何千億ドルも給付される。世界金融危機を引き起こした銀行は何十億ドルも得た一方で、住宅所有者や、銀行による略奪的な融資業務の犠牲者へ渡ったのは、わずかな手当のみであった。

  この決定は特にばかげていた。銀行に資金投入しても、その資金が追加融資に回されるようにする選択肢もあった。アメリカは市場価格が簿価を割った住宅所有者や銀行による略奪的商行為の犠牲者を、ダイレクトに支援できたはずなのだ。そうすれば経済が救済されただけでなく、本格的な景気回復の軌道に乗せることもできたはずだった。

  アメリカの分裂の底は深い。上層に身を置く富裕層は経済的にも地理的にも隔離されることで、下層の人々が抱える問題にはますます鈍感になった。彼らは、自分たちの特権的な立場は本質的に生まれつきの権利だと考えるようになったのだ。そうとでも考えない限り、最近の、ベンチャーキャピタリスト、トム・パーキンスによる、上層1%への批判はナチのファシズムと同類だ、という言葉や、あるいは未公開株投資の巨人、スティーブン・シュワルツマンが、生活のために働く人々と投資家が同率で課税されることを、ヒットラーのポーランド侵攻に例えた発言の説明がつかない。

  アメリカの経済、民主主義、そして社会は、これらのひどい不公平の代償を支払ってきた。経済の本当の基準は、富裕層たちがどれほどの富を租税回避地に蓄積したかではなく、典型的な市民がどれほど豊かであるかだ。自己像の基盤を偉大な中産階級の社会であるとしてきたアメリカでは特にそう言える。だが中位所得は4半世紀前よりも低い。成長はトップ中のトップに集中し、その取り分は1980年以降、ほぼ4倍となった。下層にしたたり落ちてくるはずのお金は、ケイマン諸島(租税回避地のひとつ)のうららかな気候の中に蒸発してしまった。
(ジョセフ・スティグリッツ教授、現代ビジネス、2014年8月25日より抜粋、全文はこちら

TPPと規制緩和
(亀井静香
新自由主義理論はウソ?
(増税学者の貧困知性w
  つまり「自己責任」の筈だった規制緩和で想定外の偶発的な?問題(ブラックスワン現象)が巨大資本に生じた場合、事態の拡大を鑑みてそこに「社会保障」「救済措置」がとられるわけです。一方社会的弱者が衰亡しても、それは個人的かつ運命的な問題として簡便に処理されがちになるんですね。これは救済金額の多寡ではなく、根本的な問題のすり替え、見逃がし、見切り発車につながり、さらなる社会的問題を引き起こす可能性があります。一方は優遇されて救済される、片方は抑圧されて放擲される、当然社会格差は拡大し、何よりも人心が荒みますよね。私はここでもカルト洗脳による操作が人間の脳を支配し、正常自然な感情・論理・判断を故意に狂わせているように感じます。選挙戦を見据え、消費税・原発・TPPなど政治の力を恃む課題が山積ですが、コトはそうカンタンには進みません。ここで既成勢力に屈するか、現実的に理念を断行するか、与野党ともに実行力と本気度の見せ所です。
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時示郎

Author:時示郎
宗教批判を切り口に政治社会を眺める素人のつぶやきです。東日本大震災の被災者の皆さまには謹んでお見舞いを申し上げます。


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