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日米基軸の自立外交・・・安倍首相の模索

  きょう6月20日の産経新聞に見逃せない記事があった。その記事は安倍首相はサミット後にアイルランドを訪問し、19日午前(日本時間19日夜)ケニー首相と首脳会談し、日本と欧州連合(EU)との経済連携協定(EPA)の早期妥結を目指す事で一致したという記事だ。そこまではきょう6月20日の主要各紙が一様に報じている事だ。しかし産経新聞だけが次のような驚くべき解説記事を書いていた。

  すなわち安倍首相のアイルランド訪問にはTPP交渉で米国の要求を牽制する思惑があるというのだ。日本とEUが組んでアメリカンスタンダードのTPPに反撃する局面も予想されるというのだ。果してこの産経新聞の記事は産経新聞が勝手にそう思い込んで書いている記事なのか、それとも安倍側近から得た情報に基づいて書いている安倍首相の戦略なのか。しかしそのいずれであっても、このような記事が表に出る事は安倍首相にとって決して得策ではない。

  何故ならば米国に不要な警戒心、不快感を抱かせるからだ。米国の安倍不信は更に強まるだろう。米国とはそういう国だ。絶対服従しか認めない。ひょっとして安倍首相はその本心において、米国に言いなりにはならないぞという反発心があるのではないか。もしそうなら安倍首相は対米自立外交へと舵を切るほかはない。米国に反発心を抱きながら対米従属を進めるなら必ず行き詰まることになる・・・
(天木直人のブログ、6月20日)

  ・・・フーテンは90年から10年余りワシントンでアメリカ政治を見続けてきたが、日本のメディアとは対照的にアメリカでサミットの記事が大きく扱われる事はない。2000年の沖縄サミットでは、日本政府が外国メディアに至れり尽せりのサービスをしたところ、内容のない会議を大きく報道させたいのかと外国メディアに反発を買った事もある。

  今や世界の経済問題を議論する場はG20に移っており、経済問題に関するG8の存在感は一段と薄くなった。今回のG8でニュース価値があったのはシリア問題とグローバル企業の脱税問題である。その問題を議論する前段でアベノミクスの説明が求められた。それはアベノミクスがうまくいくかどうかを各国もよく理解できないでいるからである。

  確かに市場は期待感を持った。しかしそれで本当にデフレを脱却できるのか、財政破綻を招く事にはならないのか、そこに関心があるのである。アベノミクスは始まったばかりだから、まだ評価を下せる段階ではないが、とりあえずは大胆な政策を打ち出した事を評価し、同時に先行きの懸念も示して見せた。事前に予想された通りの結論である。

  それを安倍総理は「世界から高い評価を受けた」かのように言い、「日本が久々にサミットで主役を務めた」というメッセージを国内に流した。すべては選挙のためのパフォーマンスに過ぎない。しかも米中首脳の濃密な会談ぶりを見せつけられた直後だけに、オバマ大統領との首脳会談を断られた経緯を見ると、日本の存在感が増したとはとても思えない。

  ・・・フーテンは「飯島訪朝」を初めから「醜態をさらしたぶざまな外交」と見てきた。安倍政権はそう思われないように御用ジャーナリストや御用評論家を使い拉致問題が進展するかのように言わせているが全くのお笑いである。北朝鮮の仕掛けにすがりついてまんまと乗せられ、秘密外交と思っていたのを暴露されたのだから、世界には馬鹿にされる。しかも飯島氏に対する下にも置かぬ歓迎ぶりを世界に発信されて北朝鮮を批判する訳にもいかない。北朝鮮は根拠のない期待を抱かせて安倍政権の外交レベルを世界に知らしめたのである。

  ・・・ただこの間に安倍総理は評価できる発言もした。一つは「飯島訪朝」でアメリカが不快感を示した事について、「アメリカと韓国の対北朝鮮政策は間違っている。拉致問題は独自に解決するしかない」と述べた事である。拉致問題の解決を他国に頼らないと言うのは誠に正論で、日本は北朝鮮に対し押したり引いたりの外交努力によって、アメリカを怒らせてでも解決を目指さなければならない。尖閣問題も同様である。アメリカが核を持つ中国と戦争をすることなど考えられないのだから、領土問題は独自の力で解決するしかない。そのためにアメリカを怒らせることがあっても主権国家はそれをやるべきである。

  そして安倍総理はG8サミットで「法人税減税競争をやめるよう提案した」と言う。外国企業を誘致するため法人税減税の競争をすれば、企業に出て行かれた国家は財政が立ち行かなくなると言ったのである。これも誠に正しい。今問題なのはグローバリズムが国家経済を狂わせている現実である。

  法人税減税だけではない。発展途上国の低賃金労働者と競争させられる先進国の労働者は、低下する労働条件に苦しめられている。安倍総理が法人税減税競争の停止から一歩進めて、グローバリズムの問題点に気づけば、アベノミクスの内実も多少はましなものになる。
(田中良紹「フーテン老人世直し録」6月19日より抜粋)

  ・・・昨年12月に第2次内閣を発足させた安倍首相は、年明けの1月にベトナム、タイ、インドネシア3ヶ国を訪問、2月には念願の日米同盟再構築のため訪米し、オバマ大統領と会談を行った。3月末にはモンゴルを1泊2日で訪問。そして4月末からの大型連休中に、ロシアとサウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)、トルコの中東3ヶ国を歴訪した。さらに5月24~26日にはミャンマーを訪れた。6月17・18両日、北アイルランド・ベルファストで開催される主要8ヶ国首脳会談(G8サミット)に出席するが、その前日にポーランドに立ち寄る。ポーランド・チェコ・スロバキア・ハンガリーの4ヶ国が形成するビシェグラード4(V4)首脳会談に、日本の首相として初めて参加する。G8サミット後、その足でアイルランドを公式訪問する。首相周辺は今、8月にも外遊を検討している。

  ここに挙げた国々を、以下の順番で列記してみる。ロシア→ポーランド→トルコ→ベトナム→インドネシアである。そしてトルコとベトナムの間にインドを入れ、さらにロシアの前にモンゴル、そしてインドとベトナムの間にミャンマーを入れる。ユーラシア大陸から中東を経由してインド大陸、そして東南アジアが結ばれ、その弧(アーク)は日本に辿り着く。そう、これが「自由と繁栄の弧」構想なのだ。第1次安倍内閣当時の2006年11月、麻生太郎外相(現副総理・財務相)が発表した外交戦略を「自由と繁栄の弧」構想と名付けたのだ。その内容を一言で言い表せば、中国封じ込めである。つまり、先の弧(アーク)の内側に位置するのが中国なのだ。この中国包囲網が、安倍首相の外遊先になかったインドのシン首相とのトップ会談実現によって、完成したのである。

  ロシア・モンゴル・インド・ミャンマー、そしてベトナムは、これまでに中国との国境紛争を抱えたり、中国の経済覇権に抗してきたり、ベトナムのように戦火を交えた国々である。安倍首相は資源・エネルギー外交を進める一方で、外交安全保障政策の観点から“中国封じ込め”を目指してきたのだ。 「自由と繁栄の弧」構想の草案は、当時の谷内正太郎外務事務次官(現内閣官房参与・1969年外務省入省)主導の下で兼原信克総合外交政策局総務課長(現官房副長官補・外交担当=81年)が準備した。谷内、兼原両氏は今、共に首相官邸にオフィスを持つ。そして安倍首相は5月30日夜、都内のホテル内日本料理店で谷内氏と会食した。ジグソーパズル完成を祝ったのではないか。
(歳川隆雄「ニュースの深層」現代ビジネス、6月1日より抜粋)

  「日米同盟を基軸にした多国間・多元型の自立外交」とは自民党から出た保守系新党(小沢・亀井・喜美・宗男・・・諸氏)の政策でもよく見られるフレーズですが、安倍首相は精力的にこれを実践しているようにも見えます。しかも“伏魔殿”たる外務省を従えてですからこれはなかなか凄いことでしょう。引用した天木・田中・歳川の3氏は従米反対の反自民なリベラル派ですから、彼らが自立外交を認めている点も安倍内閣のバランス感覚を示しているといえます。日刊ゲンダイなどはいつもボロカスに批判しますが、もしオバマが喜んだとしても「尻尾を振ったポチ外交」と言われるので、アメリカに媚びない外交姿勢はできそうでできないことではないでしょうか。アベノミクスの卓効とこの自立外交、これは安倍総理による画期的な成果だと思います。米か中かの二者択一ではなく日本に適した外交関係を模索すべきです。野党が政権を獲ってこの外交ができるでしょうか?
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ポスト現代時評

消費税・原発・TPP、この「3本の毒矢」を抜け!

  環太平洋パートナーシップ協定(TPP)をめぐる論議がかまびすしい。門外漢たる私としては、賛成意見を読めばそれなりに説得され、反対意見を読めば読んだでTPP許すまじという気分になるようなありさまだ。しかし、こうした混乱は私だけのものだろうか。まず自分の政治的立場を定めたうえで、そこから導かれる見解を述べればよいのかもしれない。しかしTPPについては、例えば民主党内部にすら激しい対立がある。賛成する保守派がいるかと思えば、反対の革新派もいる。この混沌ぶりは、どこか原発をめぐる議論にも似て見える。

  例えばTPPで日本の農業が破壊されるという意見がある一方で、過保護な農業政策は一回厳しい競争にさらされればいいのだという意見もある。すでにこの種の議論において、「事実」や「現場」に即した議論の限界が露呈しているのではないか。相容れない事実や経験が乱立している場合、一歩引いた視点から全体の構図を眺めておくことも無意味ではないだろう。歴史人類学者のエマニュエル・トッドは、近著「自由貿易は、民主主義を滅ぼす」(藤原書店)において、まさにTPP的な貿易のあり方に強く警鐘を鳴らしている。

  自由貿易で国外市場へ向けた生産が増えれば、企業のコスト意識が高まり、国内の労働者に支払われる賃金もコストカットの対象となる。労働力が低賃金ですむ中国などに集中した結果、どの国でも給与水準が低下し、国内需要が不足しはじめる。それゆえ自由貿易に固執し続ければ、社会の不平等と格差は拡大し、優遇された超富裕層が社会を支配することになる。かくして、自由主義が民主主義を破壊するという逆説が起こる。

  こうしたトッドの見立てが真実ならば、TPP反対運動と、例えば「ウォール街を占拠せよ」と名付けられたニューヨークデモにおける人々の主張とは、格差社会への抗議と民主主義の擁護という点で一致することになるだろう。ラカン派マルクス主義者という奇妙な肩書を持つ思想家スラヴォイ・ジジェクは、ニューヨークデモにおける演説でこう述べている。「常に金持ちのための社会主義が存在する。彼らは私たちが私的財産を尊重しないと非難するが、2008年の経済破綻で毀損された私有財産の規模は、私たちが何週間も休みなく破壊活動にいそしんだとしても及びもつかない」そう、自由主義経済の名の下で、政治は富裕層だけに徹底した保護を与えようとする。

  多様な危機的状況の中でも、最も迅速に政治的介入がなされるべき危機こそが「経済危機」であるからだ。ジジェクは資本主義の本質にモラルハザードが存在すると主張する(「ポストモダンの共産主義」ちくま新書)。平等主義の再分配がなぜいけないのか。それは富裕層を貧しくするからだ。富裕層が貧しくなると、それは貧困層にも波及する。逆にいえば、富裕層の富を守ることは、そのおこぼれ(トリクルダウン)にあずかる貧困層を守ることにつながる。

  現代において、富の配分は常に間接的だ。貧困層の直接支援などよりも、金持ちをもっと金持ちにしておくことが、結果的に真の繁栄を生み出す唯一の策なのだ。マルクスが指摘した資本主義の矛盾は、景気循環や恐慌として噴出する。しかし、それを予防するための経済政策にすら矛盾がはらまれるとしたらどうだろう。ジジェクの言う「金持ちのための社会主義」が、さらなる格差化を招いているとしたら。確かに1920年代のような世界恐慌は回避されるかもしれない。その代わりアメリカでは、70年代には一般労働者の約50倍だった経営者の賃金が、いまや1700倍にも達しているのだ。

  政治的立場の違いにもかかわらず、ジジェクとトッドの主張が構造的に似かよってしまうこと。なんと、資本主義と自由貿易がゆきつく“理想の体制”が中国である、というアイロニーまで同じなのだ。確かにジジェクが言うように、資本主義と民主主義の結婚は終わりつつあるのだろう。資本主義(≒自由貿易)が最もその矛盾(恐慌)に直面することなく、安定的に富を生み出すシステムモデルが、現代中国のような統制された超格差社会であるとすれば。アメリカや欧州連合(EU)、そして日本が富裕層のための社会主義国家に変貌するのも遠い未来のことではないのかもしれない。

  この流れを反転させるべく、ジジェクは「コミュニズムへの回帰」を、トッドは「プラグマティックな保護主義」を提唱する。現実性という点から言えば、トッドの立場に分があるようにも思われる。いずれにせよ2人に共通するのは、システムよりも個人を、つまり壁より卵を擁護する立場だけは決して譲るまい、という覚悟のほうだ。それがどのような名前で呼ばれようと構わないが、私も彼らの側に立ちたい。ならば答えは自ずと明らかだ。私は日本のTPP参加に反対である。
(斎藤環「時代の風」毎日新聞、2011年11月6日)

  安倍政権の経済政策アベノミクスが雲行き怪しい。異次元の金融緩和で盛り上がった市場も、肝心の成長戦略で失望が広がった。企業最優先でなく、国民が幸せになれる成長戦略に転換すべきだ。安倍政権は6日、成長戦略に続いて経済・財政政策の指針となる骨太の方針をまとめた。社会保障費抑制のために生活保護をさらに削り込む一方、公共事業は重視するなど相変わらずの姿勢である。

  成長戦略の眼目は「世界で一番企業が活動しやすい国」にすることだという。外資を含め企業が進出しやすいよう税制や規制に配慮した「国家戦略特区」をつくる。安全性が確認された原発の再稼働を進める。2020年にインフラ輸出を3倍に増やし、外国企業の対日直接投資額を倍増させる、などが目玉だ。「成長戦略の1丁目1番地」とした規制改革では、解雇しやすい正社員といわれる限定正社員の雇用ルールを来年度に決める方針を打ち出した。これらアベノミクスの成長戦略に通底するのは、経済界の要望に沿った企業利益を最優先する思想であり、働く人や生活者は置き去りにした国民不在の空疎な政策である。

  「富める者が富めば貧しい者にも富が自然に浸透する」というトリクルダウン経済理論によるといわれるが、米国では貧富の格差がさらに拡大する逆の効果が起きたのは広く知られるところだ。そんな経済界に配慮したはずの成長戦略だったが、市場の反応は冷淡だ。それは一言でいえば、総花的に事業を並べたものの、目標達成までの実現性が疑わしいためである。規制改革でも参院選勝利を最優先して農協や医師会などの既得権には切り込まず、まやかしの姿勢が市場に見透かされた。

  そもそも成長戦略や規制改革は誰のためのものか。国民を不幸にするものならば、ない方がましである。介護や医療、文化、スポーツなど国民の幸福につながる成長分野は多々あるはずだ。デフレ脱却のために経済成長は必要である。だとしても、そのために原発再稼働を急いだり、他国に原発を輸出するのは間違っている。福島原発事故の原因すら究明できていないのである。フクシマを経験した日本がなすべき成長戦略は、再生可能エネルギーや省エネ分野の研究、実用化に注力することではないのか。世界で一番を目指すならば、こうした地球規模で貢献できる仕事こそがふさわしい使命である。
(東京新聞、6月7日)

  安倍政権が余りにも高人気で絶好調なので、野党反対派はもとより、自民党内部からも批判が出ますよ、足を引っ張りますよ、これは総裁選のころから予想されたいわば想定内のことです。総合点では非常に優秀な安倍(この苗字がイイ!w)政権にけちをつけるとすれば2点。①聖域を守れないTPPはやりませんと公言しておきながら事態はとにかく参加の方向へ突っ走ってしまっていること。

  米国他の参加国からもその聖域から関税を撤廃しないのなら参加するなとの声が上がって来るのではないのですか。稲田朋美行革相はこの動きを黙認、親分に賛成ですか。日本を取り戻すどころか、「ニッポンを売り渡す。」ではないですか。TPP以外の領域で日本は自由貿易の推進に貢献します、でよいのです! 高をくくっていると米国企業の中露関係が密になり、日本は出し抜かれてしまうのではないですか。

  ②小沢元秘書の石川被告他全3名に有罪判決を出したこと。これも①と同じですが、ウソはまずいです、嘘は。神さまが天罰を当てなくても支持者からの手のひら返しとか、信じてた人から騙されたとかどんな反動があるかわかりません。小沢さんが政治的に問題があるのならそれ相応の方法で攻めるべきで、アンフェアなやり方はアウトです。勿論私は捜査官ではないので、この3人の元秘書たちがゼネコンから裏金を本当に受け取っていれば、何の問題もないのですが。参院選でも自民圧勝は既定路線であり、少々のほころびなどぶっとばしてしまうでしょうが、敢えて杞憂を申しました。

  安倍総理は小沢さん・亀井静香さん・みんなの党・戦後世界の政策をよく勉強されています。この練りに練られた政策が劇的な効果を挙げたわけで、このバランス感覚と実行力は他党も粗を探して批判する前によくよく見習ってほしいものです。私個人今回はみどりの風を支持したく思いますが、谷岡代表は橋下発言をきっちりと批判していますので、念のため。民主党は海江田さんになったのだから消費税延期、原発縮減、TPP不参加に看板を架け替えて生活の党と合流し海江田・小沢・輿石・細野の4人組でまず議員をシャッフルしてスリム化したら如何でしょうか? そうすれば離れていた支持者も少しは戻ってくると思います。「私が首相になったらこうします!」と短期間に有言実行するのは本当に凄い事です。そういう然るべき環境を整えてから国政に臨んでほしいものですね。私もここまでの総理による奇跡の復活と旺盛な行動力には大いに鼓舞された一人です。
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ポスト現代時評

右往左往?する橋下維新

  これは橋下徹氏が望んでいた事態の推移では断じてないはずだ。AFP通信によるとアジア安全保障会議に出席中の日本の小野寺五典防衛相は1日、「安倍晋三首相はこのような発言を認めていない」と述べ、橋下徹大阪市長の「慰安婦」関連発言を正式に否定した。人民日報海外版が伝えた。「慰安婦」に関する発言は日本と周辺国の関係においてずっと敏感な問題だ。だが橋下氏は先日「慰安婦」制度について、当時軍の規律を維持するために必要だったと声を大にしたうえ、日本の政府または軍が「慰安婦」の連行、脅迫を直接行なったことを示す証拠はないと述べた。

  活発な政治屋である彼は、この大仰な発言がもたらしうる結末を本当に考えなかったのだろうか? 橋下氏の発言には、ただちに各国・各界から厳しい非難が加えられた。韓国、中国などかつてさんざん蹂躙された周辺国は言うまでもなく、国連拷問禁止委員会も深い懸念を表明したうえ「日本は第2次大戦中に強制連行され、虐待された『慰安婦』に謝罪と賠償をしておらず、拷問等禁止条約の『慰安婦』に関わる条項を履行していない」と指摘した。

  国内では橋下氏はなおさらに「四面楚歌」だ。自民党、民主党系、共産党が市議会に提出した問責決議案によって彼は危うく市長職を失い、名実共に「捨石」となるところだった。敏感な問題に触れればリスクを伴うのは必至だ。橋下氏は当然この点を理解している。だがハイリスクは通常、ハイリターンも意味する。彼は日本政界の右傾化という「追い風」に乗って、右翼の急先鋒たる本来の姿を発揮し、機に乗じて人気を高めようとしたのかもしれない。

  ただ、あらゆる計略をめぐらしても、凄まじい勢いの正義の力にはかなわなかった。「陰謀論」の観点に立てば、橋下氏は自民党を大助けしたとも言える。彼が大いに放言したことで、安倍政権の一連の強硬姿勢の印象が薄まっただけでなく、日本維新の会の票が自民党に流れ、次期参院選で一人勝ちする流れが一段と明確になった。国内外の集団非難を前に、橋下氏が「捨石」となる運命はすでにほぼ確定した。だが彼の発言は日本右翼勢力増大の氷山の一角に過ぎないとの懸念を禁じ得ない。「慰安婦」問題、教科書、南京大虐殺・・・。鮮血で描かれた歴史の1つ1つが、下心ある日本の政治屋によって入念に抹殺され、公然と否定される。意識的に歴史を歪曲し、かつて自らが犯した犯罪を認めることを拒み、かつての「強大さ」を取り戻そうと手ぐすねを引いている。

  このような隣人、このような世界の一員を前に、どうやって人々は心を落ち着かせられよう? 橋下氏の「慰安婦」発言がくすぶり続ける中、ドイツ誌シュピーゲルはドイツ政府がホロコーストの生存者への援助の増額を約束し、2014年から2017年にかけて世界46ヶ国の約56000人に7億7200万ユーロの賠償金を支払うことを報じた。このような賠償は近年始まったことではなく、ドイツ政府が2011年から2014年までに支払う賠償金はすでに5億1400万ユーロに上っている。これと極めて対照的に、日本は見て見ぬふりを決め込んでいる。ドイツの賠償については、重要なのは金銭ではなく、被害者のこうむった苦難を認めていることだとの指摘がある。日本の橋下氏らに欠けているのは、まさにこうした歴史を直視する勇気だ。
(人民網日本語版、6月4日)

  麻生太郎副総理兼財務相は7日の閣議後の会見で、日本維新の会共同代表の橋下徹大阪市長が、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)に配備されている垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの一部訓練を、八尾空港(大阪府八尾市)で受け入れる提案をしたことについて「八尾は住宅密集地。住民のOKが取り付けられるという前提はあるのか」と疑問を呈した。麻生氏は「あの人(橋下市長)は市長で、知事じゃないだろう。府知事なら、まだ少しは権限があるのかもしれないが、大阪市長が八尾市長に言えるのか」と批判した。

  また、「あの人の話にはマスコミはワーッと飛びつく話だけど、きちんと最後まで決着がつけられるかどうかまでみないと、何ともいえない。打ち上げ花火みたいな話。(参院)選挙前にわからんことはないが、あんまり飛びついて、煽っていると、みっともないことになるんじゃないか」とマスコミの報道を牽制した。さらに「八尾って聞いたから沖縄にも八尾って場所があるのかと思ったぐらい。大阪の八尾というから『ヘー』というのが実感」とも語った。
(MSN産経ニュース、6月7日)

  桜宮高校体罰事件では当該教諭を糾弾、体罰容認から禁止に転換、米軍には風俗活用という表現で暴行事件を皮肉ったものの国際社会から逆襲され、今度はオスプレイを他市に受け入れ・・・反対する左翼系市長を槍玉に挙げる勢いです。世論を観る目に長け、非常にフットワークがよいのですがその余りにも無定見に民意にすがり、悪玉を創設する態度が大阪市民、そして維新支持者の期待感を曇らせてしまいました。私も橋下市長をファシストなんてひどい、言い過ぎだと思っていましたがこの八尾受け入れでやっと気付きました。次に標的にされるのは自分かも知れないんだと。橋下市長は維新拡大のために、次々と敵を作ってそれらを見事に粉砕し続けなくてはならないのです。これは強い保守というイデオロギー回帰、政党イメージへの固執です。それ故の猪木候補起用でしょう。その攻撃性に必然性がなく、党勢拡大のための空騒ぎだと気付いたとき、有権者が市長や維新の会に急速に失望するのは想像に難くありません。体罰容認から体罰禁止、米軍批判から米軍受容へ右往左往した挙句、右翼イデオロギーへの回帰…世間が橋下氏に期待した知性や先見性、脱イデオロギー的現実性、清新さが何やら古臭い強制的な色彩を帯びてきた感は否めません。
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国民不在の空騒ぎ、ナニが目的?

  (5月13日会見より)  ・・・一方のスタンスっていうものは言うべき所も言わない。全部言われっぱなしですべて言われっぱなしという一つの立場と、もう一つはね、事実全体を全部認めないっていう立場。あまりにも両極端過ぎますね。認めるところは認めて、違うというところは違う。世界の当時の状況はどうだったのかっていうのはやっぱり近現代史をもうちょっと勉強して、慰安婦っていうのをばーんときくとね、とんでもない悪いことをやっていたっていう風に思うかもしれないけれども、当時の歴史をちょっと調べてみたらね、日本国軍だけじゃなくて、いろんな軍で慰安婦制度っていうものを活用していたわけなんですよ。

  そりゃそうですよ、あれだけ銃弾の雨、銃弾が雨嵐のごとく飛び交う中で、命かけてそこを走っていくときにね、それはそんな猛者集団といいますか、精神的にも高ぶっている集団はやっぱりどこかでね、まあ休息じゃないけれどもそういうことをさせてあげようと思ったら慰安婦制度っていうものは必要なのはこれは誰だってわかるわけです。ただそこで、日本国がね、欧米社会でどういう風に見られているかっていうと、これはやっぱり韓国とかいろんな所のいろんな宣伝の効果があって「レイプ国家だ」っていうふうにみられてしまっているところ、ここが一番問題だから、そこはやっぱり違うんだったら違うと。証拠が出てくればね、認めなきゃいけないけれども、今のところ2007年の閣議決定ではそういう証拠がないという状況になっています。
(朝日新聞デジタル、5月14日より抜粋)  (5月15日会見より)  ・・・繰り返し僕が13日から言い続けていることは、当時、まあ今ですね、だから今となってはみんながこれはもう絶対だめだと思っていることを、当時、世界各国がやっていたのに、なぜ日本だけが特別な批判を受けているのかということをしっかりとその問題点を認識しなければいけませんよ。そこは違うところは違うと言わなければいけませんよ、という問題提起であって、慰安婦制度自体を今も認めているとか、そんなことは全く僕は言っていませんのでね。その当時は、みんなが今、絶対やっちゃいけないよね、というようなことを、日本だけじゃなくて、世界各国、特にアメリカはね、公娼制度、ピューリタンの考え方で売春ということは絶対に否定ですから。いわゆる公娼制度という公がそういう施設をつくるということは徹底してアメリカは反対の姿勢を貫いてきたことは間違いありませんが、その代わり現地のね、現地人、民間業者、そういうところを活用して戦場での性の対応をしていたのも、これも厳然たる事実です。

  占領期間中に日本もですね、RAA(特殊慰安施設協会)という機関と、そういう協会をつくって対応しようとしていた。ただ、アメリカは売春っていうことはダメだという一貫した考え方を貫いて中止をかけましたけれども、それでも現地の女性を活用しながらですね、性に対応してきたということも、これも厳然たる事実。ですから、今、全世界の人がこれは絶対ダメだよね、やっちゃいけないよねと思うことを第2次世界大戦当時世界各国がやっていた、そのことをまず前提としながら、なぜ日本だけが特別な批判を受けるのか、何か日本に特殊性があるのか、そこをしっかりと考えなきゃいけませんよねという問題提起ですから。僕は慰安婦の方に対して傷つけるつもりもないし、それはやっちゃいけないことだし。
(同、5月15日より抜粋)

  騒動が半月に渡り長期化していますが、これを卑見なボンクラ眼で眺めますと、まず余りウケのよくないTPP賛成に従米イメージを持たれた維新の会の橋下市長が、それを払拭しようと慎太郎代表(たちあがれは元々TPP反対)のような愛国発言、さらに下半身ネタで大騒ぎするマスコミを揶揄するかのような「風俗、それがどうした!」のような態度、本音炸裂で賛否両論の耳目を集めようとしました。維新は衆院選で断トツの支持率ですから政策に反する層まで取り込もうとウイングを広げたのだと思います。しかし参院選を前にして、カルト+左翼+マスコミの一部がそこに噛み付いた、と貧乏暇なしのボンクラは妄想するのです。外国人のイタリア女性記者から飛田新地の弁護士時代を問われ、橋下市長を「人身売買の擁護者」のようなイメージに誘導しているようにも見えます。

  与党の公明党は、改憲論議を盾にして(私は公明党は条件付で真っ先に改憲に賛成すると思う、表面上は反対派を気取りその実は賛成の舵取りを担うのがこの宗教政党のお決まりの役割だからだ)自民と維新の接近はどうしても避けたい。池田大作先生・「生死を超えた」大尊師はノーベル平和賞獲得が悲願でしたから海外ネットワークを通じて識者を騙し唆し・・・じゃなくて説得して動かした、ことはないのでしょうか。SGIの海外進出はめざましいですからね。内外の識者で好感を抱いている知識人は少なくないと思います。慎太郎氏は新興宗教を渉猟してはいますが、過去に学会批判をしています。公明党を称えていた橋下市長が慎太郎代表に習ったとすればこれを見逃してくれない連中がいるのかも知れません。慰安婦問題を炎上させておいて問責で救って恩を売る、これで維新は公明党に逆らえなくなったのではないでしょうか。

  会見を拒んだ元慰安婦の言動にも一部で疑問符が付けられています。さらに朝日も従米路線だという点は重要です。こうしてマスコミがバッシングすればするほど同情票が街頭の維新の候補に集まることもまた事実で、橋下市長とマスコミの国民不在の大騒ぎはいつもの耳目集めのデキレースと見ている国民も決して少なくありません。私が声を大にしていいたいのは、もし今回の参院選で、野党がTPP反対で共闘を組もうとするならば、このマスコミ主導の騒ぎに「決して乗ってはいけない」ということです。むしろ橋下市長を擁護するくらいで丁度よい。批判されるべきは従軍慰安婦という戦時中の悲劇を政治ショー、選挙目当てに利用する態度そのものであり、橋下市長を批判する勢力でさえ、人権意識が発達している、事態解決を少しでも進めたく考えているなんぞとは到底思えません。この点だけは橋下市長の指摘するとおり、両極端な立場はこの案件を利用して人集め・金集めを画策しているかのようにも見えてしまいます。ただ橋下市長も、ご自身が一介の大阪市長なのか、弁護士なのか、本音が魅力のTVコメンテーターなのか、それとも国政進出勢力の責任者なのか、立場を明瞭にすることを余儀なくされると思います。

  もう一点、私個人に対して呪詛がかかったようですが、これは継続的な新興宗教批判のほか、マスコミ業界で私を擁護してくれる奇特な方がおられることに対する反発だと考えています。しかもその方たちが辛口や異形視も厭わない本音重視の実力派だったとしたらどうなるか・・・私なぞを応援しても一銭の得にもならず批判が集まるのみですから相当奇特な方たちですw それでマスコミやカルト内部で自分たちに批判の矛先が向けられるのを怖れた一部が呪詛をかけ、そのとばっちりが維新にもいったのかな、とは思います、まあすべて杞憂妄想でしょうが。先日夫婦別姓裁判のニュースを観てふと思った次第です。まあ魔のパワーにすがった人たちには思わぬ幸運の反動として一挙に破滅が来るような気がしますが、私には透視霊能力が皆無なので、何ともいえません。

  JR鴬谷駅発、都内23区出張オッケェのデリヘル「ひだまり歯科女子寮」へチン入の巻。ご登場は、ショートヘアに花柄ワンピースがお似合いの、ちずるちゃん(22)。小柄でクリクリ目の、キュートなロリ系ギャルでニンマリ。こんな可愛い顔して、「エッチなことにスッゴク興味があったんです」実際、今んとこ彼氏もいないしエッチフレンドを募集中だって。そんな彼女にバスルームで体を洗われ、意外と大きなオッパイをモミモミの、シャワーを止めてその場でチュー。恋人気分でベッドに移動し、おーよしよしと頭をナデナデの、本格のディープキスをお見舞い。さらに、オッパイをモミモミし、乳首をねぶり回し、お股に手をやると、さすがに若いだけあって指先にヌルリの感触。クニクニしてっと手のひら全体が愛液まみれになり、こうなりゃトコトンねぶったらんかいと、お股を広げてベロンベロンになめすすりますぅ。(日刊ゲンダイ、5月21日より抜粋)

  ・・・かみ合わない問答を象徴したのが、イタリア人ジャーナリストのピオ・デミリア氏とのやりとりである。ピオ氏が橋下にブツけたのは、茶髪弁護士時代の過去だ。かつて大阪・飛田新地にある150軒ほどの「ちょんの間」を束ねる組合の顧問をしていたという一部報道を取り上げ、「あなたも違法な売春シンジケートに関与していたのではないか」と問いただした。すると、橋下は「顧問弁護士だったのは事実」と認めた上で、不敵な笑みを浮かべながら、こうはぐらかした。「ただ、あくまで飛田の『料理』組合の顧問です。日本において(組織売春のような)違法なことがあれば、捜査機関が適正に処理する。料理組合自体は違法な組織ではありません」ジャーナリストの田中龍作氏が「飛田が売春の街であることは、大阪のマセた中学生なら誰でも知っている。なぜ詭弁を弄するのか」と追及しても、「違法であれば捜査機関が適正に処理する。以上です」とマトモに取り合おうとしなかった。改めて田中氏は言う。「自分の過去を直視できない政治家が、どの口で『世界各国も女性を蹂躙した過去と向き合え』などと言えるのか。あんな不実な態度では、慰安婦発言の見解も『単なる言い逃れ』と外国人記者に見透かされてしまう。世界中に『日本の政治家はこの程度か』と見下され、ひいては日本人全員への不信にもつながりかねません」頼むから橋下はこれ以上、世界に恥をさらすのをやめてくれ!(同、5月28日より抜粋)

  風俗容認の橋下市長を「どの口で言うか!」と鼻でせせら嗤って風俗店で「ゲンダイ持って来たからこれで安くしてくれる?」・・・やはり消費税便乗値上げ?を先駆けた140円もする、三行広告も満載の日刊ゲンダイは選ばれた特異な人物しか読めない夕刊誌のようですな・・・朝日新聞・テレビ朝日・週刊朝日などの系列社員も女性蔑視を想起させる風俗店には決して足を運ばない主義なのかな?
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ポスト現代時評
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